| ハイキングにもツェルトを |
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日本の山は気象や地形の多様性に富んでいます。だから変化に富んで四季おりおりの自然を
満喫できるのですが、逆に季節や天候によっては急に行動が難しい条件になってしまう可能性も
あります。
早春や晩秋の山では、快適な陽気のフィールドが一夜にして雪景色になることもあります。
何年か前の秋の立山での遭難事故を記憶している方も多いことでしょう。
また、夏でも「濡れ」と「風」は容易に人体から熱を奪い去り、体温の一方的低下は重大な
結果をもたらします。
人間が凍死するのは、決して「気温が低い」からではなく、生産される体温より奪われる熱量が
多いためだということを覚えておかなければなりません。
そんな非常時のために昔から「ツェルトザック」が使われています。
本来、ドイツ語で「テント」の意なのですが、日本の登山界では伝統的に、非常用小型簡易テント
のことをさしているようです。
単純な三角形の小さなテントでお世辞にも居住性などと言うようなものではありませんが、
いざ非常の際には、そんなぺらぺらのナイロン一枚が生死を分けることだってあります。
最近の製品は極薄地のリップストップナイロンで大変軽量・コンパクトになっており、
一番軽い製品では何と約350gしかないのです。
行程に行き暮れてしまったとき、天候の急変、思わぬけがによる行動不能、いずれの理由にしろ 予定外の野宿(フォーストビバーグ)を強いられた時、たった350gのツェルトがあれば・・
ただし予定のキャンプのためでなければ、ポールやフライシートまではいらないでしょう。
最近ではトレッキングストックやステッキを携帯している人も多いですから、伸縮ストックなどは
格好の支柱になります。また、中で傘をさして空間を広げるのも昔からよく使われる手です。
いずれにしろ、元来不完全なテントですから、張るのには各人の工夫が少々必要です。
使わなければそれでいい・・・一種の保険と考え、ハイキングでもザックに忍ばせておいては?